date.2013.04.26 category.WORK
色々な事がバタバタとして、、大変ながらくブログの更新をサボってしまいました。。。
久しぶりにテーブル制作の様子をアップします。
今回、御客様からご依頼頂いたのは、インテリアショールーム用のリフェクトリーテーブル制作。
今迄めったに作った事の無い、幅2400mm×奥行き1000mmというビッグサイズです。
天板は、当初無垢のオーク材で制作する事も検討していたのですが、反りや歪み、延び縮みのリスク回避の為に
MDF材にオークのツキ板を貼って制作し、その分アンティークの手塗り塗装で風合いを出して仕上げる事になりました。
まずはオイルステインで着色。
テーブルがセットされる部屋の床材がウォールナットという事なので、御客様からお預かりしたサンプルを見ながら、空間に調和するように
塗料を少しずつ調色し、うっすらと赤みをおびたブラウンに塗り重ねて行きます。
天板のオイルステイン塗装を乾燥させている間に、今度はテーブル脚部パーツの塗装。
オークの無垢材を旋盤で削り出したオリジナルの脚を丁寧に染色して行きます。
ぱっと見は只の黒色に見えるんですが、光のあたる場所で良くみると、うっすら茶色が透けて見える微妙な塗装。
ペンキで塗り潰すのでは無く、茶の染料を塗って染み込ませて拭き取り、黒を塗りまた拭き取り
という作業を繰り返す事で仕上げて行きます。
手間は掛かりますが、何とも言えず良い風合いになります。
天板と対比すると、ぱっきりコントラストが付いて良いバランスです。
天板のステインが乾燥して来た頃合いで、次はステインの上からニスの塗装。
今回用いたのはスプレー塗装などでは無く『フレンチポリッシュ/シュラック塗装/タンポ塗装』などと呼ばれるアンティークの独特な塗装方法です。
手塗りで薄〜く薄く、ただひたすらに時間をかけて塗膜を塗り重ねて行く技法で、高級なアコースティックギターのボディ塗装などにも用いられる様です。
だんだんと塗膜が乗って、天板に艶が出て来ます。
このニス塗料自体には赤みを足す様な濃い色味は含まれて無いのですが、濡れ色と艶でステインの色が一層深く上品に濃くなった様に見えます。
そして最後に、水や熱の影響から天板の表面を保護する為に、ニス塗装の風合いを損なわない程度に、また薄く薄くクリアラッカーの塗料を同じ工程で丁寧に塗り重ね
上品な艶を纏った天板が出来上がります。
スプレーで均一に吹き仕上げた塗膜とは違う、手作業の揺らぎがある独特な艶感です。
ここから、アイアンのフレームに天板と脚部を連結させて、テーブルの完成!
なのですが、完成するや否やバタバタと現地に納品してしまった為、写真が撮れていないのです。。。。
また後日撮影させて頂き、追っかけでアップします!