date.2010.11.27 category.ITEM
溶接技術が無かった時代のアイアンテーブル。
全てのジョイントヶ所がリベットでかしめて接合してあります。
この古典的な継ぎ手の技法に滲み出す無骨さと、鍛造による脚部造形の繊細さのギャップがこのテーブルの魅力です。
既に上から塗られた塗装は剥げ落ち、下地のアイアンからも錆が浮き出ています。
全ての塗装をグラインダーで剥がして磨きあげて行くと、古い塗装や錆が剥がれ落ちて古い鉄の鈍い銀色が輝いてきます。
完成です!
全てのアイアン素地を磨き出して、燻した銀の様な美しい色味に仕上がりました。
もう少し光沢を出したい!とかもう少し黒みを足して欲しい!!
など仕上げのニュアンスは調整可能ですのでお気軽にご相談下さい。
date.2010.11.27 category.WORK/FURNITURE CUSTOM
またまたカスタムのbefore→afterを!
こちらがbeforeの写真。
このままでも悪く無いですが、なんとも普通??
木部は固着した古い汚れが少し目立ち、赤いレザーの座面も今ひとつ味わいが無い。。
そこでカスタム。
古びた木部塗装を思い切って剥離除去。
塗装や汚れをコツコツコツコツと、根気良く剥がして行きます。
その後丁寧に木部をサンディング。
雰囲気を残しながら丁寧にサンドペーパーをかけて行きます。
そして元の赤い座面をブラック+ブラウンの染料で染めて色素定着させ。
完成。
これがafterです。
木部はブラッシュアップされて、少しアンティークの味わいを残しながらも綺麗な素肌を出しました。この乾いた質感のがっしりと繊維の詰まったオーク材は、またこれから大切に使い込まれて行く中で、新たな飴色の艶を身にまとう事になります。
革は染色をかけた事で、奥に薄らと赤色を感じさせるブラックチェリーの様な渋みのある色合いになりました。
革と乾いたウッドとの色の相性が抜群に良い。
これを無塗装のサドルレザーなんかで張り合わせても絶対かっこ良い!!
ご希望のお客様は是非ご相談下さい。
構造もがっしりとしていますし、持ってみるとズシッと重みのある質の良い木が使われたチェアーです。お薦めです!
date.2010.11.27 category.ITEM
1900年代初頭のフランス製アームチェアー。
華美な装飾が無いシンプルなフレームの柔らかな流線型が特徴的です。
座り心地も良く、アンティークのニュアンスで内装構成をする美容室のカットチェアーなどとしてもご愛用頂いております。
背面の高さやカーブの具合、トップに余分な彫刻パーツなどが無いなどの条件がちょうど良く、髪を切るお仕事に適している様です。
フランスでの仕入当初の状態はこんな感じ。
張り生地は痛んでしまい、スプリングやクッションなどもへたって潰れています。
少しフレームにもぐらつきが出ています。
しかし、フレームは複雑な三次曲線を描いて近代のリプロダクト製品では表現出来ない趣きがあります。高い技術と贅沢な時間をかけて作られた物が纏う特有の雰囲気があります。アームレストや背面上部にかけてクイっと反り返ったカーブなどは最高に綺麗です。
そしてそして。
カスタム後の状態がこちら!
まずは全体のフレームを組み直して、うっすら木部が見えるブラック塗装をかけ、最後は丁寧にビーズワックスで仕上げ。
スプリングやクッションなどを新しい物に交換してから張り替え。
背面には、クリアの箔が濡れ色をつけクロコ柄を浮かび上がらせた特殊な輸入ベルベットを張り、使用時に摩擦の強くかかる座面とアームレストは黒革で仕上げました。この黒革は、表面に顔料がべったりとのり、わざとらしいシボをプレスした様な一般家具の其れとは異なり、使い込む程に味が出るものです。
一本にまとまった連結鋲で止めるよりも手間がかかるのですが、ハードな印象になり過ぎない様に真鍮鋲は単発で程よい間隔を置いて一発一発手で打ち込んで仕上げていきます。打ち立ての金色の鋲は時が経つと古美色に変化して行き、使い込む程に革は柔らかく馴染んで行きます。
木の上からペンキをベタ塗りするのではなく、黒の染色材で着色しながら彫刻の陰影を強調し、所々に木色が顔を覗かせる様な繊細なタッチで仕上げました。
今回使用した素材や選定した色味は、少し間違えると全体的にハードで下品な印象になりがちな構成ですが。
ベースになっているチェアーのフォルムやディティールの美しさ、一つ一つにかけた素材の上質さ。細かく根気良く積み重ねた手仕事の集積が上品な雰囲気を醸し出しています。
と。
珍しく、我々が手仕事でアンティーク家具に施している手仕事のディティールを語ってみました!
読むの疲れましたかね(笑)
一脚くらい自分で欲しいかも。
date.2010.11.22 category.ITEM
1950〜60年代頃 フランスの学校で使われていたスクールチェアー。
古びたアイアンフレームと、プライウッドの素朴な質感が素敵です。
現状のテカテカっとした塗装も可愛いのですが。
少しニュアンスを変えて塗り替えてみました。
まずは塗装剥離剤で表面のクリア塗装を剥がして行きます。
アイアンのフレームを磨いて行くと、溶接ヶ所の真鍮ロウが顔を出してきました。
フランスの古いアイアン家具に見うけられる細部のアクセントです。
全体の剥離作業が済み、なんとも頼りないノーメークの椅子が出現。。
ここから木部をサンディングして、染色塗装して薄くニスを塗りワックスで仕上げて完成。
大人っぽい雰囲気に仕上がりました。
ご要望に合わせて、ブラックやその他の色にも塗り替え可能です。
ブルーやパープルなど、彩度の高い色味を染色しても面白いかも知れません。
是非、お気軽にご相談下さい!
date.2010.11.18 category.ITEM
ひさしぶりに、真面目にお仕事のブログ。
本日は修理の様子をご紹介。
フランスの僻地で見つけたこのチェアー。
シンプルな形が気に入って買い付けて来ました。
年月を経て接合部などがゆるみ、全体にぐらつきが出ています。
塗装は艶を失い、所々に表面が欠けた部分などもあります。
まずは全てのパーツを解体し、断面に付着した古い接着剤を削りとっていきます。
そして全体を一から組み直します。
構造を立て直した後は、欠損ヶ所を補修し、全体の汚れを取り除きます。
色あせて艶を失った木の表面を、丁寧に磨き手塗りのアンティーク塗装で仕上げて行きます。
ニスの塗装を乾燥させた後、ややテカった艶感を落ち着かせる為にスチールウールという、スチール繊維が綿状になった物で全体を軽くなでる様に触っていき、塗装の艶を曇らせていきます。
細かい研磨粉を払ってから、塗装面にビーズワックスをかけ、一度曇った塗装面の艶を再び持ち上げてあげます。
この手間のかかる作業で、現代家具のスプレー塗装では表現出来ない手塗り塗装の味わいある雰囲気を再現します。
古びた座面をスペインから取り寄せたコルク製のファブリックで張り替えて全体の作業が終了。
こちらが仕上がりの写真です。
全ての商品を丁寧にメンテナンスしてお届け致します!
形や色や生地を変えたいなどなど、何でもお気軽にご相談下さい。
date.2010.11.02 category.FARO (ファロ), STUDIO RENTAL
ファロがモデル犬として参加した、c:hord hayamaのテラスでの一枚です。
(eclat エクラ10月号掲載)
やや緊張しながらも
指示通りに『お座り&待て!』で、カメラ目線。
皆に可愛がって貰えれば、機嫌良くノーギャラで参加してくれます。
葉山での撮影の際に、ファロの出演をご希望のお客様。
お気軽にご相談下さい。
【eclat 2010 october】
こちらは去年ファロが初めてモデル犬デビューした雑誌の撮影です。
【LEE 2009 SEP】