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tribal rugs

すでに、c:hordではおなじみとなったトライバルラグのお話。
このラグを扱い出したのは、かれこれ18年程前。
最初は、買い付け先のイギリスやフランスなどで見つけては、私自身の私物として少しずつコレクションしていました。

当時、ヨーロッパでコンディション/価格ともに、程度よい中東系のラグを見つけるのは本当に難しく、商品として販売する程のストックは持てませんでした。基本的に土足文化の欧州で使われているビンテージの絨毯は、とにかく汚い。。。そして破れていたりほつれている物がほとんど。
その中でも極力良いものを探し、高額で買い付けて、更に国内で費用をかけてクリーニング&補修をするのは、なかなかハードルの高い作業でした。

そうやって自分が個人的に所有していたラグを、たまにお店のディスプレイや雑誌のセットなどのお仕事で使っていたのですが
それを目にした顧客や親しい友人などが欲しがるようになり、少しずつ販売が始まりました。
面白いもので、彼らのような感度の高い人たちが、自宅やお店で使い始めると、それを見た周辺の人たちがまたそれを欲しがる。というかたちでじわじわとニーズが拡大していきました。
振り返ると、いまとなっては我々にとっても非常に重要な仕事の一つとなっていますし、仕入先の幅や取り扱うラグのクオリティもとても上がりました。


私がこの絨毯を商品として扱い出した当初は、まだ「トライバルラグ」というキーワードが日本国内のネット検索には、全くヒットしない時代でした。英名のtribal rugで検索すると、海外サイトでは多数の興味深い記事を見つける事が出来たのですが、その頃の日本での認知は、中東のペルシャ絨毯=高級なお屋敷に敷かれている古風な調度品〜というイメージだったのかも知れません。




トライバルラグとは「部族の絨毯」という意味。
これは、イラン・イスラム共和国の中にある、カシュガイ、バルーチ、トルクメンなどの部族(Tribe:トライブ)
が、それぞれの個性や文化を反映させて、自分達の生活必需品として織り上げた絨毯。
植物や草花などの天然染料で染め上げたウールを、手作業で結び仕立てていく伝統の工芸品です。



特にc:hordが集めている物は、其の中でもオールドとよばれる20年~30年前に作られたもです。
古いままに未使用で保管されていた希少な物を主体に、専門の職人が丁寧にクリーニングと修復を施して完璧な状態に仕上げたビンテージなどを集めています。
現在生産されている機械織りの絨毯とは比べられない独特の雰囲気があります。

また、「クム」「タブリーズ」「イスファハン」「カシャーン」「ナイン」などの産地で織られる、
メダリオン柄の高級シルク絨毯などと比較すると、遥かに安価で親しみやすいものです。
一枚にかけられた素材と技巧、仕事の手間ひま、クオリティを考えれば、とてもリーズナブルな金額
で手に入れる事が出来ます。















これはビンテージのトライバルラグを修復している風景。
とても参考になります。

DATE.

2021. 11. 15


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